『数分間のエールを』

後半の自転車のあたりまで、これはきっといい映画体験になるというある種の特別な高揚感を持ちながら見ていたのに、突然にしてぼくの心はスクリーンから離れていき、行き場を失った気持ちは宙吊りになって、やはりどこにも行けなくなるのであった

何物にも依らないただの純粋なエールというものが仮にこの世にあったとしても、やはりそれは数分間も持続するものではないのだろう……