劇場版蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ- DC

前半の総集編、名シーンダイジェストみたいな作り方。各話の重要そうなシーンを順番に並べた感じ。
なのに肝心な部分の説明が所々抜けているので、テレビシリーズ視聴済が前提。ふざけてんのか。
(自分は視聴してから見に行っているが……)


特に問題なのが、この作品の特徴である メンタルモデル=艦艇が生み出した人工人体 についての説明がほとんど無いこと。
その結果、重要なシーンの意味がテレビシリーズ未見だとほとんど分からない(頑張れば推測はできる、程度)上に、
SF作品としての体裁を整えるために一応存在していたテーマ「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」も消失してしまい、
作品の体を為していない。
テーマなど有って無い様なアニメとはいえ、さすがに何にもない中でキャラ描写とバトルだけ見るのは辛いと思う人の方が多いだろう。




後半の新作パートは思った以上に話が進んだんだけど、これって次の劇場版見るために必須なの?
なんかいろいろとあやふや。


モブ表現は目立たないのに描くのは難しく、それでいて作品全体の質に与える影響は大きい。
キャラクターモデリングにコストをかけられない、一瞬出るだけの人物をどうするかは3DCG作品の大きな課題と思われる。
本作だと手描き作画の場面とCGの場面の両方あったけど、CGの方はやはり厳しそうだった。
そんな事を考えずに済む作品を作っていけばいい、という方向性が一番ありそうで一番怖い。サンジゲン頑張れ。


あと所々で強いモアレがあって酷く見づらかったんだけど、これ何? 映画館側の問題?